仮想通貨のリスクとは?暴落や取引停止でコインが売れない事態に備える方法

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相馬 俊介(初心者)

仮想通貨ってリスクが高くてヤバいんでしょ?

藤原 麻希(講師)

ヤバくないですよ…リスクを正しく理解すれば怖くありません!

仮想通貨(暗号資産)に対して以下のような不安疑問をお持ちではないですか?

この記事で解決できるお悩み
  • 仮想通貨にはどんなリスクがあるの?
  • コインが売れないタイミングや取引停止のリスクがあるのか不安
  • 初心者がやってはいけない買い方や注意点を知っておきたい

仮想通貨には価格の暴落や取引停止など、初心者には想像できないようなリスクが潜んでいます。

とくに仮想通貨は価格の変動が激しく、売りたいときに売れないケースも少なくありません

大切なのは、事前にリスクの種類と対策を知っておけば、大きな損失を回避できる可能性が高まるという点です。

この記事では、仮想通貨の代表的なリスクとその対策について、初心者にもわかりやすく解説しています。

藤原 麻希(講師)

記事を読み終えたあとには、リスクをすっきり理解できて、仮想通貨に対する恐怖心はなくなることでしょう。

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BITPOINT
目次

仮想通貨のリスク10個と回避策

10 cryptocurrency risks and how to avoid them

仮想通貨(暗号資産)への投資は、将来性が期待される一方で、特有のリスクが存在します。

ここでは、以下に挙げる初心者が注意すべき10個のリスクとその回避策を解説します。

藤原 麻希(講師)

仮想通貨(暗号資産)で考えられるリスクを、網羅的に説明していますのでぜひ確認してみてくださいね!

1.価格の急変動による損失リスク

仮想通貨は価格の変動が激しく、株式や債券といった他の金融商品と比較しても、短期間で大きく値動きする点が特徴です。

2017年末に起こった仮想通貨バブル崩壊時には、たった1ヶ月の間に、ビットコイン価格が半減するといった事態にも見舞われました。

仮想通貨の価格変動が激しいおもな理由として、以下の2つが挙げられます。

  • 仮想通貨市場がまだ比較的新しく、参加者の数や取引量が伝統的な金融市場に比べて少ない
    (一部の大口投資家の行動が価格に大きな影響を与えやすい)
  • 規制やニュースなどの外部要因によって価格が大きく左右されやすい

とくにSNSなどの拡散情報に影響を受けやすい点に注意しましょう

藤原 麻希(講師)

著名人のつぶやきから投機的な買いが集中し、その後急激な売り圧力にさらされるケースもあります。

価格の急変動による損失リスクの回避策

分散投資を行い、ひとつの資産に依存しないようにしましょう。

全資産をひとつの仮想通貨に集中させるのではなく、複数の通貨、または株や債券などほかの金融資産に分散させることで、リスクを軽減できます。

また仮想通貨は長期的な視点で投資し、短期的なチャートの変動に一喜一憂しないことも大切です。

価格の急変動による損失リスクの回避策
  • 分散投資
  • 長期目線での投資戦略

2.流動性リスク

保有している仮想通貨を、自分が売りたいタイミングで必ず売却できるとは限りません

市場の流動性が低い場合や、取引量が極端に少ない銘柄を保有している場合、売り注文を出しても買い手がつかず、売れない状況に陥ることがあるからです。

とくにマイナーで市場規模が小さいアルトコインは、取引量が少ないため売りたいときに買い手が見つからないケースがあります。

市場全体が下落トレンドにある場合や、特定の通貨に対するネガティブなニュースが流れた際にも、多くの投資家が売りに走るため、売れない状況が悪化するおそれがあります。

流動性リスクの回避策

流動性リスクを避けるには、取引量の多いメジャーな仮想通貨を選ぶのがオススメです。

もしもの時に用立てが必要となる可能性のある資金は、仮想通貨への投資は避け、換金性の高い金融商品か現預金を選択して、いつでも引き出せるように保管しておくべきでしょう。

藤原 麻希(講師)

もし流動性の低いアルトコインに投資するならば、信頼性を見極めながら少額にとどめるのが無難です。

流動性リスクの回避策
  • 取引量の多い通貨へ投資する
  • マイナーな銘柄の取引は最小限にする

3.取引所リスク

仮想通貨取引では、取引所のシステム障害セキュリティの脆弱性などによって、取引が制限されるトラブルもゼロではありません。

2021年5月中旬にビットコインが大暴落した際には、海外の取引所において取引が一時中断される事態も発生しています。

取引所による取引停止措置が生じた場合、価格が大きく変動している状況であっても、自分の意思で売買を行うことができず、損失が拡大するリスクがあるのです。

さらに、取引所が破綻したり、ハッキングを受けたりすれば、利用ユーザーは保有資産を失うリスクも高まります。

取引所リスクの回避策

とくに初心者ならば、金融庁に登録された信頼性の高い国内取引所を選ぶべきです。

さらに取引所の口座は複数用意しておきます

藤原 麻希(講師)

別々の運営会社で2つ以上口座開設しておくことで、取引停止時のリスクに備えましょう。

以下に金融庁認可済みの取引所の一例をご紹介します。

初心者にオススメな大手国内取引所の一例

また、長期保有目的の仮想通貨は取引所口座へ預けたままにせず、コールドウォレットのようなオフラインかつ自分で秘密鍵を管理するウォレットでの保管がオススメです。

取引所リスクの回避策
  • 金融庁に登録済みの取引所を利用する
  • 取引所の口座は2つ以上開設しておく
  • コールドウォレットを利用する

仮想通貨取引所の選び方をくわしく解説した記事も、ぜひご覧くださいね!

【関連記事】仮想通貨の口座開設におすすめ!取引所の間違えない選び方

4.サイバー攻撃やハッキングによるセキュリティリスク

暗号資産はデジタル資産であるため、サイバー攻撃による盗難リスクが常につきまといます。

取引所やウォレットがハッキングされれば、預けている仮想通貨がすべて盗まれるおそれもあるのです。

事実、過去には国内外のいくつかの取引所で大規模なハッキング事件が発生し、多額の仮想通貨が盗まれる被害が出ています。

また取引所だけでなく、個人のセキュリティ対策の甘さから自分の端末がコンピューターウィルスに感染し、秘密鍵やパスワードが盗まれ、資産が不正に送金されてしまうケースもあります。

藤原 麻希(講師)

2025年3月には、リップルの創業者クリス・ラーセン氏自身が保有するリップル(XRP)が盗難被害に遭ったことが報道されました。

その被害額は、約990億円(発生当時レート)にものぼるといわれています。

セキュリティリスクの回避策

セキュリティ対策の第一歩として、強固なパスワードを設定するだけでなく、多段階認証の導入が必須です。

また、1つの取引所に保有資産を集中して保管するのは避けましょう。

取引所の口座は2つ以上開設し、保有資産を分散させるのがオススメです

さらに長期保有資産はコールドウォレットを活用し、オフラインで保管するのも有効です。

仮想通貨は、秘密鍵や口座情報が漏洩すると保有資産を失うリスクが高まるため、パスワード管理も徹底しましょう。

サイバー攻撃やハッキングによるセキュリティリスクの回避策
  • 多段階認証の設定は必須
  • 取引所の口座は2つ以上開設しておく
  • 長期保有資産はコールドウォレットへ保管する

仮想通貨を取り巻く法制度はまだ発展途上にあり、政府や規制当局の判断によって、今後大きく変更される可能性があります。

国や地域によっても法整備の進み具合が異なるため、マネーロンダリング防止や投資家保護の観点から突如として規制強化や取引禁止に見舞われるおそれもゼロではありません

実際に中国では、中央銀行にあたる中国人民銀行が2021年9月24日に仮想通貨取引の全面禁止を発表したのち、ビットコインチャートが9%ほど急落したこともあります。

このような法制度の変更は、市場の下落圧力となり、資産価値の低下をもたらすリスクとなるのです。

法規制リスクの回避策

日本国内の取引ならば、金融庁へ登録済みの仮想通貨(暗号資産)取引所を利用すれば安心です。

これらの取引所ならば、法令改正や各種規制の変更があった場合でも、ユーザーに役立つ情報を提供してくれます。

藤原 麻希(講師)

日本国内の主要取引所はほとんどが金融庁認可済みで、自主規制団体に加盟しているためより安心感が高まります。

また、税務面の制度変更も忘れずにチェックしましょう。

とくに仮想通貨取引によって確定申告が必要となるケースがあるため、注意が必要です。

法規制の変更による影響リスクの回避策
  • 金融庁に登録済みの国内取引所を利用する
  • 経済ニュースや取引所の案内をこまめにチェックする
  • 税制改正よる仮想通貨取引の取扱い変更にも注意する

6.ウォレットの管理ミスによる資産喪失リスク

仮想通貨ウォレットの管理ミスは、取り返しのつかない資産喪失につながる重大なリスクといえます。

秘密鍵やリカバリーフレーズを紛失すると、保有資産が永久に引き出せない状態になってしまうため、厳重な管理が不可欠です。

銀行とは異なり、秘密鍵を紛失したからといって、取引所は再発行してくれません

なぜなら、暗号資産は中央管理者が存在しないブロックチェーン上で管理されるためです。

さらに注意すべきは、ハードウェアウォレットの紛失や故障です。

これらの事態が発生すると保有資産へアクセスできなくなり、大暴落時に取引できなかったり価値が上昇しても資産を取り出せなかったりといったリスクがあります。

ウォレットの管理ミスによる資産喪失リスクの回避策

まずは信頼性の高いウォレットを選択し、セキュリティ対策を徹底しましょう。

秘密鍵やパスワードは安全な場所に保管し、定期的にバックアップを取ることが重要です。

リカバリーフレーズをデジタル端末に保存した場合、万が一その端末がハッキングされれば資産喪失のリスクが高まります

より安全性が高い対策としては、リカバリーフレーズを紙に書いて耐火金庫に保管したり、複数の場所に分散して保管したりといったことが考えられます。

ウォレットの管理ミスによる資産喪失リスクの回避策
  • 信頼性の高いウォレットを選択し、セキュリティ対策を万全にする
  • 秘密鍵やパスワードは安全な場所に保管する
  • リカバリーフレーズは厳重に物理保管(紙など)する

7.送金ミスリスク

送金先アドレスの入力を一文字でも誤れば、保有資産はまったく別人のウォレットへ送られてしまいます

仮想通貨取引における送金ミスは、一度発生すると資産が完全に失われてしまう重大なリスクといえます。

送金ミスが発生するおもな原因は、送金先アドレスの入力ミスです。

暗号資産のアドレスは複雑な英数字の羅列であるため、人為的なミスが生じやすくなっているのです。

また、通貨の種類を間違えて送金した場合も、受取側の対応次第では資産を回収できず、結果的に「売れない」状態になってしまいます。

送金ミスリスクの回避策

仮想通貨の送金は銀行振込と異なり、誤送金すると取り戻せない可能性が高いため慎重な対応が必要です。

送金時には送金先アドレスの手入力は避け、必ずコピー&ペーストして、都度目視で確認しましょう。

藤原 麻希(講師)

初回送金時には少額でテストを行う習慣をつけるとより安心です。

少額で成功すれば、確実かつ安心して送金手続きを進めることができます。

一度送金が成功したならば、次回以降の安全な送金のために、送金先アドレスの登録機能を活用するのがオススメです。

<送金ミスリスクの回避策
  • 事前に少額で送金テストを実施する
  • 送金先アドレスはコピー&ペーストで設定する

8.技術的リスク

仮想通貨の技術的な欠陥やアップグレードの失敗が、資産価値に影響を与えるおそれがあります。

システムのバグやプログラムの欠陥、アップデートの失敗などが原因で、取引停止や資産の移動が一時的に不可能になるケースがあるからです。

2022年2月には仮想通貨ソラナ(SOL)においてバグによる障害が発生し、5時間近く取引ができない状況に陥った事例があります。

また、仮想通貨(暗号資産)の基盤となるブロックチェーン自体にセキュリティの欠陥があると、資産が不正アクセスによって失われる可能性も否定できません。

具体例としては、スマートコントラクトの脆弱性を狙った攻撃により、大規模な資金流出が発生したケースがあります。

技術的リスクの回避策

技術的リスクを回避するには、信頼性が高く、開発チームが積極的に情報開示している仮想通貨を選びましょう。

裏を返せば、開発チームの信頼性が不明確な「あやしい」仮想通貨には手を出さないことです。

藤原 麻希(講師)

初心者ならば技術的リスクの判断は難しいため、取引量の多いメジャーな仮想通貨を選択すればリスクを回避できます。

また、信頼性の高い取引所を選び、公式アナウンスを常に確認しながら異常に気づけるようにしましょう。

技術的リスクの回避策
  • 信頼性が不明瞭な仮想通貨(暗号資産)には手を出さない
  • 信頼性の高い取引所にアカウントを作成する
  • 取引所からの「お知らせ」をこまめにチェックする

9.詐欺リスク

仮想通貨の世界には、詐欺や架空の投資案件が存在するため注意が必要です

「必ず儲かる!」、「短期間で資産が倍増する!」といった、過剰な宣伝文句で投資を勧誘する案件には絶対に近づいてはいけません

たとえば、不審なダイレクトメールやショートメッセージに記載されたリンクをクリックしたり、偽の取引所サイトにIDやパスワードを入力したりすることで、個人情報が漏洩する可能性があります。

また、仮想通貨ならではといえるのが、未承認の通貨や取引所を利用することで、資産を失うリスクです。

実際にICO(Initial Coin Offering)と呼ばれる、新しい仮想通貨の発行による資金調達において、実体のないプロジェクトや詐欺的なプロジェクトに騙されるケースも起こっています。

そのほかにも、フィッシング詐欺マルウェアなどにより、秘密鍵が第三者に盗まれるケースがあるため、注意しましょう。

詐欺リスクの回避策

まずは信頼できる金融庁認可済みの大手取引所を利用することが重要です。

そして、公式アプリや正規の取引所URLをブックマークして利用すること不審なメッセージや広告リンクを開かないことが基本です。

藤原 麻希(講師)

とくにSNSやダイレクトメッセージによる投資勧誘には応じないよう注意しましょう。

投資する前にプロジェクトの信頼性を確認し、公式情報や評判を調査することが重要です。

詐欺リスクの回避策
  • 金融庁認可済みの取引所を利用する
  • 取引アプリの提供元やURLが正規のものか確認する
  • SNS上の投資勧誘に応じない

10.分岐(フォーク)リスク

仮想通貨にはブロックチェーンの分岐(フォーク)によって、取引や資産価値自体に影響が出るリスクがあります

フォークとは、技術的な理由や仕様に関する意見の対立などをきっかけに、仮想通貨のブロックチェーンが分裂する現象です。

フォークには「ハードフォーク」と「ソフトフォーク」の2種類があります。

とくに「ハードフォーク」が発生すれば、新たな仮想通貨が誕生し、既存の通貨の価値が下がる可能性があります。

フォーク時には取引所が一時的に入出金や取引を停止することもあるため、資産が売れない状況になる可能性は否定できません。

分岐(フォーク)リスクの回避策

保有通貨の公式情報や取引所のアナウンスを定期的に確認することが大切です。

信頼性の高い取引所では、フォーク発生時の対応方針が明確にアナウンスされることがほとんどなため、安心感があります。

また、フォークが発生しやすい通貨は事前に把握しておき、分散投資を心がけることでリスクを軽減できます。

ポートフォリオを複数の通貨に分散させておくことで、ひとつの通貨で分岐が起きたとしても、全体の資産への影響を抑えられるからです。

分岐(フォーク)リスクの回避策
  • 信頼性の高い取引所を利用する
  • 取引所からの顧客向けサポート情報をこまめにチェックする
  • ひとつの通貨に集中投資せず、ポートフォリオを複数通貨に分散させる

仮想通貨初心者が行うべき6つのリスクコントロール対策

Risk control measures

ここまでみてきたように、仮想通貨は魅力的な投資である一方、特有のリスクが多く存在します。

初心者が損失を避けるためには、あらかじめリスクコントロールを意識した行動が欠かせません。

ここでは、特に重要な6つのリスクコントロール対策を紹介します。

1.余剰資金だけで投資する

仮想通貨投資では、「失っても生活に支障のない余剰資金のみを投資する。」という原則を守りましょう。

なぜなら、ボラティリティ(価格変動)が激しく、他の金融商品と比較して突然の暴落で資産が大きく目減りするリスクが高いためです。

藤原 麻希(講師)

生活費や緊急時に必要なお金まで仮想通貨投資に回してしまうと、資金を取り戻せずピンチに陥るリスクがあります。

生活に影響が出ない範囲であれば、チャートが急落したとしても一時的な下落から回復する機会を待つことができ、長期的な視点で相場に向き合うことができるでしょう。

取引所のシステム障害やハッキングによって一時的に取引停止となるケースもあり、「売りたい時に売れない。」という事態に直面する可能性もあります。

不測の事態に対して、余剰資金での投資であれば心理的な余裕を保つことができ、冷静な判断を下しやすくなります

仮想通貨の投資額は、資産全体の5%程度に抑えるのが初心者には安全でしょう。

2.慣れるまでは少額から始める

仮想通貨初心者ならば、少額から始めることで少しずつ慣れていくことがリスク管理に有効です。

知識や経験が不足している段階では損失を抱える可能性が高いためです。

たとえば、ビットコインのチャートを見ても初心者には値動きの意味がわかりにくく、急な「暴落」に直面したときに冷静な判断ができないこともあります。

そうした状況に対し、少額であればダメージを最小限に抑えられるため、精神的にも大きな負担にはなりにくいでしょう。

相馬 俊介(初心者)

それじゃあ、いくらくらいから始めればいいの?

藤原 麻希(講師)

月々の収入の1〜3%程度から始めることをオススメします。

取引に慣れてきたら、徐々に投資額を増やしていくことも検討できますが、決して無理をしないことが大切です。

少額から始めれば、実際に取引を体験しながら仮想通貨の特性を学べます。

仮想通貨のリスクを体感しながら、安全な投資方法を身につけることが大切です。

3.取引所口座を2つ以上開設する

仮想通貨のリスクに備えるためには、取引所の口座を2つ以上開設しておきましょう

ひとつの取引所に依存していると、システム障害や取引停止が発生した際に資産を動かせず、「売れない」リスクが生じるからです。

信頼できる取引所を選び、複数の取引所に資産を分散させればリスクを軽減できます。

また、各取引所によって取扱い銘柄取引手数料チャートの見やすさにも差があるため、複数を比較しながら使うことで今後の投資判断にも役立ちます。

藤原 麻希(講師)

初心者ならば国内の大手取引所のうち、2〜3口座を使い分けるところから始めると良いでしょう。

規模の大きな取引所は一般的に流動性が高く、セキュリティ対策も充実しています。

取引所選びの大事なポイントは、セキュリティ対策の充実度運営企業の信頼性取引量の多さです。

4.コールドウォレットを利用する

仮想通貨の盗難リスクに備えるためには、コールドウォレットを活用したオフライン保管が有効といえます。

コールドウォレットとは、インターネットに接続されていない状態で暗号資産を保管する仕組みです。

理由は、オンライン上で管理するホットウォレットと比べ、インターネットに接続されていないコールドウォレットならば、オンライン経由でのハッキング被害を受けることがないからです。

秘密鍵がオフラインで保管されるため、ハッカーのアクセスが物理的に不可能になり外部からの攻撃リスクが極めて低くなります。

仮に取引所がハッキングされても、自分の手もとにあるコールドウォレットに保管された資産は安全です。

ゆえにコールドウォレットは、長期保有安全性重視の保管方法として推奨されています。

一方で、暴落相場などで急いで売却したい時にはウォレットから取引所への送金が必要になり多少の時間がかかるため、短期売買用の資金とはわけて考えるのがオススメです。

なお、コールドウォレットの中には、ハードウェアウォレットペーパーウォレットが存在します。

コールドウォレットについて詳しい説明は、以下の記事をぜひご覧ください。

【関連記事】暗号資産は自分で守る!盗難から身を守るための「ウォレット」とは?

5.分散投資でリスクを減らす

仮想通貨(暗号資産)のリスクを抑えるためには、ひとつの銘柄に集中投資せず、複数の銘柄に分散投資することが効果的です。

なぜなら、単一の仮想通貨に集中投資している場合、その銘柄の価格が暴落した際に資産全体が大きく目減りしてしまうからです。

複数の銘柄にわけて投資すれば、ある特定の通貨が下落しても全資産へのマイナス影響を抑えられます。

仮想通貨に限らず、金融商品への投資リスクを低減するための有効な手段のひとつが分散投資です。

たとえば、ビットコインやイーサリアムなどのメジャーな通貨を中心に、いくつかの有望なアルトコインを組み合わせる、さらに仮想通貨だけでなく、株式や不動産など他の金融商品との組み合わせもリスク管理に有効です。

藤原 麻希(講師)

投資のタイミングを分散させることも有効です。

一度にまとまった金額を投資するのではなく、時間軸を分けて定期的に購入すれば、高値掴みのリスクを減らすことができます

この投資手法はドルコスト平均法と呼ばれ、仮想通貨以外でも広く使われる手法です。

たとえば、毎月1万円ずつ同じ投資商品(例:ビットコインや株、投資信託など)を買う、というイメージです。

ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法とは、決まったタイミングに一定の金額で投資を実行する方法のことです。

価格が高いときには少しだけ買う、価格が安いときにはたくさん買う、という取引を機械的に繰り返します。

値動きに関係なく同じ金額でコツコツ買い続けることで、購入単価が平均化され、リスクを減らすことができます。

6.将来のリスクに備えて情報収集する

仮想通貨を取り巻く環境は日々変化しているため、情報収集を怠ると思いもよらないリスクに直面することがあります。

たとえば、マネーロンダリング対策投資家保護の観点から、新たな規制が導入される可能性は十分に考えられます。

もし、保有している仮想通貨が新たな規制の対象となれば、その価値が大きく変動したり、流動性を失って売れない状況に陥るリスクも否定できません

仮想通貨を購入する際には、信頼できるニュースサイトや公式情報、SNSを定期的にチェックし、最新の規制動向を把握するように気をつけましょう。

藤原 麻希(講師)

情報収集は大切ですが、SNSやコミュニティでの噂に惑わされないように注意しましょうね!

取引ルールを作ればリスク回避に効果あり!

Rules

仮想通貨のリスクを軽減させる方法として、取引ルールを作るのが効果的です。

なぜなら市場の動向に一喜一憂していると、冷静な判断ができなくなり、損失を拡大させてしまう可能性があるからです。

あらかじめ明確な取引ルールを設定しておくことは、感情的な判断によるミスを減らし、結果的にリスク回避に繋がる効果的な対策となります。

たとえば、「価格が〇%上昇したら利益確定をする。」、「価格が〇%下落したら損切りをする。」といった具体的なルールを決めておけば、相場の急変に巻き込まれた際にも、損失を限定的に抑えることができます。

重要なのは、取引ルールを設定したら市場の状況に左右されないよう、一貫してそのルールを守ることです。

これにより、感情的な取引を防ぎ、長期的視点での投資リスクのコントロールが可能になります。

初心者こそ、最初にしっかりと取引ルールを作ることを強くオススメします。

取引ルール設定のポイント
損切りラインを決める

あらかじめ損失を許容できる範囲を設定し、価格が下がった際に適切に撤退できるようにします。これにより、大幅な損失を防ぐことが可能です。

目標価格を設定する

利益確定のラインを設け、感情に流されずに取引を終了することができます。

取引量をコントロールする

資金の一部のみを投入し、暴落時のリスクを分散します。少額投資から始めることで、リスク管理を学ぶのも良い方法です。

チャート分析を取り入れる

日々の値動きを記録し、過去の傾向から未来の動きを予測するスキルを養いましょう。

藤原 麻希(講師)

最初から完璧なルールを作れるわけではありません!
検証と改善を繰り返していけば、より効果的なルールに仕上がっていきますよ。

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さいごに、リスクを避けるために使いやすく安全性の高い取引所を3社ピックアップしましたので、参考にしてください。

大手ネット証券が運営する安心の取引所「SBI VCトレード

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出典:SBI VCトレード公式サイト

SBI VCトレード」は、インターネット金融最大手のSBIグループが運営する暗号資産(仮想通貨)取引所です。

2023年8月にSBI証券が国内株式売買手数料「ゼロ」を打ち出したように、SBIと言えば手数料の安さに圧倒的な強みをもちます。

SBIグループは、SBI証券を筆頭に、SBI新生銀行住信SBIネット銀行SBI生命SBI損保など、金融コングロマリットを展開する巨大金融グループ。

さまざまな金融サービスを運営していることから、セキュリティ対策は万全といえるでしょう。

SBIグループが運営する銀行とのシナジー効果もあり、シームレスな入出金取引など、初心者から上級者まで幅広いユーザーに使いやすい取引所となっています。

藤原 麻希(講師)

私も使っています!アプリは見やすくて使いやすいですね!

SBI VCトレード」の特長
  • インターネット金融大手SBIグループが運営する安心・安全の暗号資産取引所
  • 口座開設手数料入出金手数料取引手数料入出庫手数料0円
  • 豊富な取引ラインアップ(レバレッジ板取引レンディング積立
  • 初心者でもわかりやすいスマートフォン用取引アプリ「VCTRADE mobile」
  • 月500円から自動で仮想通貨(暗号資産)の積み立てができる!
  • 対象銘柄を保有しているだけで、毎月自動的に報酬を受け取るステーキングが可能

100円からはじめられる『GMOコイン

GMOCOIN
出典:GMOコイン公式サイト

GMOコイン」は、GMOインターネットグループが運営する仮想通貨(暗号資産)取引所です。

口座開設の手数料はもちろん無料日本円の入出金や仮想通貨(暗号資産)の送付・預入手数料も無料で、お得に使える取引所といえます。

とにかく取引コストを安く抑えたい人にオススメな取引所です。

GMOコイン」の特長
  • たった100円から仮想通貨が買える
  • 日本円の入出金手数料が0円
  • 仮想通貨(暗号資産)の送付・預入手数料も0円
  • 取り扱う仮想通貨(暗号資産)は最大26銘柄
  • 資金力豊富なGMOインターネットグループが運営するから安定性が高い
  • 毎月500円からコツコツ無理なく積み立てられるつみたて暗号資産
  • 取引所取引では、現物取引だけでなくレバレッジ取引も可能

取引所アプリダウンロード数No.1!「コインチェック

コインチェック」は、初心者にやさしいシンプルな操作画面で、スマホから簡単に取引できます。

国内最大級の取扱銘柄数を誇り、セキュリティ対策も万全。

最短5分で口座開設が可能なので、いますぐ仮想通貨取引をはじめられます!

コインチェック」の特長
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  • 2012年1月に設立された、日本国内の仮想通貨(暗号資産)取引所の草分け的存在
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  • 取扱い銘柄すべてが最低500円から購入可能
  • 「取引所」取引ならビットコイン(BTC)の取引手数料が無料
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初心者向けの暗号資産入門本

An introductory book on cryptocurrencies for beginners

暗号資産の勉強をするのに、「インターネットの情報だけでは不安」と思う方もいるでしょう。

そんなときには、暗号資産の専門書を教科書として使うのも、勉強方法のひとつです。

ここでは、初心者向けの暗号資産入門本をご紹介します。

仮想通貨に潜むリスクと対策~まとめ~

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本記事では、仮想通貨(暗号資産)投資を始めるにあたって知っておくべきリスクと、それに備えるための方法について解説しました。

仮想通貨は価格変動が大きく、暴落取引停止といった予測不可能な事態も起こりえます。

それゆえに「仮想通貨(暗号資産)は危険だ!」というイメージをもつ人も少なくないでしょう。

だからこそ仮想通貨のリスクを正しく理解し、分散投資や取引ルールの設定、そして将来の規制に関する情報収集といった事前の備えを厚くすることが大切なのです。

正しい知識と対策を身につければ、仮想通貨の世界は決して怖いものではありません。

仮想通貨(暗号資産)はこれから大きな成長が期待される分野です。

まずは、コインチェックSBI VCトレードなどの信頼できる大手国内取引所で口座を開設し、少額からチャレンジしてみましょう。

藤原 麻希(講師)

もし仮想通貨(暗号資産)で成功したいと考えているのなら、リスク管理を徹底してくださいね!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

仮想通貨に潜むリスクと対策に関するQ&A

FAQ

さいごに、仮想通貨(暗号資産)のリスクに関する「よくある質問」と回答をご紹介します。

仮想通貨のリスクや取引に関する疑問を解消しながら、安心して仮想通貨取引を始めるための参考にしてください。

仮想通貨(暗号資産)が「売れない」状況になるのはどんなときですか?

市場の流動性が低下したり、取引所が取引を停止したりする場合に、仮想通貨(暗号資産)を売却できないおそれがあります

このようなリスクを避けるためには、取引量の多い主要な通貨を選ぶことや、取引所の選定に注意を払うことが重要です。

仮想通貨(暗号資産)はなぜ価格が急に暴落することがあるのですか?

仮想通貨(暗号資産)の価格は、市場の需要と供給によって変動します。

特定の通貨の取引量が急減したり、国の規制や経済情勢の変化があったりすれば、投資家心理にマイナスが生まれ価格が急激に下落する場合があります。

このようなボラティリティ(価格変動)の高さが、仮想通貨(暗号資産)の大きなリスクのひとつです。

「取引停止」となる場合があるのはなぜですか?

取引所が取引を停止するおもな理由には、システムメンテナンスシステム障害ハッキングなどのセキュリティ問題法的な規制対応などがあります。

取引停止中は売買ができず保有資産を動かせないため、リスク管理の一環として、複数の取引所に口座を開設したり、資産を分散して保管したりといった対策が必要です。

仮想通貨(暗号資産)にはどんなリスクがあるの?

仮想通貨(暗号資産)には下記に挙げる7つのリスクがあります。

  • 価格の急変動による損失リスク
  • 流動性リスク
  • 取引所リスク
  • サイバー攻撃やハッキングによる資産喪失リスク
  • 法規制の変更による影響リスク
  • ウォレットの管理ミスによる資産喪失リスク
  • 送金ミスリスク
  • 技術的リスク
  • 詐欺リスク
  • 分岐(フォーク)リスク

くわしくは、記事内の「仮想通貨のリスク10個と回避策」で解説していますので、ぜひご覧ください。

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この記事の監修者

中本 隼人のアバター 中本 隼人 金融&ビジネスライター

大学卒業後、大手インターネット金融グループへ入社。法人営業部長、マーケティング部長を経て2019年に取締役に就任。
現在は暗号資産をはじめとした金融関連、財務会計やマーケティングに関連する記事を監修。
(金融投資歴20年超、暗号資産投資歴10年超)
<保有資格>
FP技能検定2級、日商簿記2級、宅建取引主任者、ほか

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