仮想通貨の手数料に出てくる「メイカー手数料」と「テイカー手数料」ってなんのこと?
仮想通貨における「メイカー手数料」と「テイカー手数料」とは、「取引所」形式の取引で発生する手数料です。
本記事でそれぞれの意味とちがいをやさしく解説していきます。
- サクッと「メイカー手数料」と「テイカー手数料」の意味を知りたい!
- 「メイカー手数料」と「テイカー手数料」は具体的にいくらかかる?
- 「メイカー手数料」と「テイカー手数料」を安くおさえるにはどうすれば良い?
仮想通貨(暗号資産)の取引には、各種手数料が必要になります。
なかでも初心者にとって分かりづらい手数料のひとつが、「メイカー手数料」と「テイカー手数料」です。
仮想通貨にかぎらず、金融商品への投資を有利に進めるためには、取引時に発生する「手数料」をできるだけ低く抑えることがもっとも重要です。
必要となる各種手数料をしっかりと理解することで、無駄なコストを支払うことがないように気をつけましょう。
<執筆者経歴>
- 大手インターネット金融グループへ入社後、勤務歴20年
- 営業部長→事業統括部長→事業管掌取締役を経て、現在はおもに金融に関連する記事を執筆
- 金融資産投資歴20年超、仮想通貨(暗号資産)投資歴8年超
<保有資格>
FP技能検定2級、日商簿記2級、宅地建物取引主任者試験合格、他
※本記事の一部において「暗号資産」を「仮想通貨」と表記しています。
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仮想通貨取引における「メイカー」と「テイカー」とは?
「メイカー」と「テイカー」は取引所形式だけ
結論から述べると、「メイカー」・「テイカー」とは仮想通貨(暗号資産)取引の参加者のことです。
仮想通貨の取引市場は、「メイカー」と「テイカー」という2種類の参加者で構成されています。
ただし、仮想通貨取引において「メイカー」と「テイカー」が登場するのは、「取引所」形式の取引のみです。
売買の取引相手が暗号資産交換業者となる「販売所」形式では、「メイカー」と「テイカー」は存在しません。
「取引所」形式とは、売買の取引相手が仮想通貨を売買したいユーザー同士による取引のことです。
この取引形式は、オークション形式とも呼ばれており、ユーザー同士による取引ということは、必ず「売り手」と「買い手」が存在し、売買価格はこの双方の合意により決定されます。
「取引所」形式の取引にあたり、売り手と買い手は、「取引板」上で気配値を見ながら取引を行います。
ここで、注文方法のちがいにより、取引参加者は「メイカー」と「テイカー」に区別されます。
取引板とは、買い手と売り手、それぞれの売買注文価格をリアルタイムにならべた一覧表のことです。
この、買い手と売り手の注文価格を「気配値」と呼びます。
なお、取引板は「取引所」だけに存在します。
メイカー(Maker)とは?
「メイカー(Maker)」は「取引板」にない価格で注文を出すこと、もしくはその注文により約定した取引を指しています。
「取引板」にない価格をあらたに提示して買い注文や売り注文を出すことは、当該通貨の取引に流通性を生み出すことになります。
すなわち、「市場の流通性を作り出す人」という意味から「メイカー」と呼ばれています。
市場の流通性が高まることは、仮想通貨が公正な価格で容易に売買できる環境の実現につなげるため、この「メイカー」は取引市場にとって重要な存在となります。
テイカー(Taker)とは?
「テイカー(Taker)」は、取引板にすでにならんでいる価格、すなわち「メイカー(Maker)」が注文済みの価格で注文し約定させる取引のことです。
別の言い方をすれば、すでに「取引板」にならんでいる未約定注文を約定させて注文を消滅させることです。
このように、「市場から流動性を取り除くひと」という意味で「テイカー」という呼び方をします。
テイカーは、メイカーが取引所に注文済みの取引板にならんでいる注文に対して注文を入れるため、すぐに取引が約定します。
テイカー注文は、注文時点の市場価格で売買する方法であり、これを「成り行き注文」と呼びます。
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メイカーとテイカーでは「取引手数料」がちがう
先に述べたように、メイカーとテイカーは「取引所」形式の取引でのみ登場します。
この「取引所」形式の取引で発生するのが「取引手数料」です。
「取引所」形式で売買を行う際の取引手数料は、注文方法のちがいによって「メイカー(Maker)手数料」と「テイカー(Taker)手数料」の2種類に分かれているのです。
この2種類の取引手数料は、暗号資産交換所によって設定金額が異なりますが、通常はテイカー手数料の方がメイカー手数料よりも高く設定されるのが一般的です。
その理由は、メイカーは「市場に流動性を作り出すひと」であるため、暗号資産交換所にとってはありがたい存在であるためです。
「取引所」取引における取引手数料 | |
---|---|
メイカー手数料 < テイカー手数料 |
「メイカー(Maker)手数料」とは?
メイカー(Maker)手数料とは、「取引所」形式の取引において、メイカー注文を出した際に発生する手数料です。
メイカー注文は取引板にない価格で注文を出すことから、取引の流動性を提供する側として「テイカー(Taker)」よりも手数料が安く設定されることが通例です。
なお、取引板での取引を活発化させるために、メイカーを優遇するサービスを提供する取引所も存在します。
なぜらならば、取引参加者は流通性の低い取引所よりも取引が成立しやすい流通性の高い取引所を選択するからです。
暗号資産(仮想通貨)取引所にとって、市場に流通性を生み出すマーケットメイカーは欠かせない存在であるため、メイカーを優遇することになるのです。
「テイカー(Taker)手数料」とは?
テイカー(Taker)手数料とは、「取引所」形式の取引において、テイカー注文を出した際に発生する手数料です。
「テイカー(Taker)」は、取引板にならんでいる価格、すなわち既にメイカーが注文した価格で注文し約定させる取引のため、テイカー(Taker)は注文後すぐに約定されます。
既にメイカーが注文済みの取引板から注文を成立させる(=流動性を消滅させる)ことから、「メイカー(Maker)」よりも手数料が高く設定されることがほとんどです。
「マイナス手数料」とは?
前述したように、仮想通貨(暗号資産)取引所は、自社の市場の流通性を高めるために、メイカーを優遇しています。
この優遇措置として「マイナス手数料」を導入している取引所も存在します。
「マイナス手数料」とは、取引所に手数料を支払うのではなく、逆に取引所から手数料がもらえるサービスです。
「取引所」形式の取引において、メイカー注文を出した参加者は、注文のたびに仮想通貨(暗号資産)取引所から手数料をもらえるため、よりお得に取引することが可能になります
一方で、メイカーにとってのリスクは、すぐに取引が成立するとは限らない点です。
メイカー注文を行う際には、自分の売りたいタイミングで売買できず、約定までに時間がかかるおそれがある点を理解したうえで、注文の判断をする必要があります。
「メイカー手数料」と「テイカー手数料」比較
「メイカー手数料」と「テイカー手数料」は、各仮想通貨(暗号資産)取引所によって設定が異なります。
「取引所」形式における現物取引における手数料を比較すると以下のようになっています。
※2023年12月現在
取引所名 | SBI VCトレード | BITPOINT | bitbank | GMOコイン | コインチェック | bitFlyer |
---|---|---|---|---|---|---|
おすすめ度 | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
メイカー手数料 | -0.01% | 無料 | -0.02% 〜 0% | -0.01% or -0.03% | 0.00% 〜 0.05% | ・10万円未満:0.15% ・10万円〜20万円未満:0.14% ・20万円〜50万円未満:0.13% 以降、取引量によって変動(0.15%〜0.01%) |
テイカー手数料 | 0.05% | 0% 〜 0.12% | 0.05% or 0.09% | 0.00% 〜 0.10% | ||
特長 | ・メイカーにはマイナス手数料を適用 | ・手数料額はメイカー/テイカーどちらも無料 | ・銘柄ごとに手数料が異なる ・ビットコイン他、複数銘柄において、メイカーにはマイナス手数料を適用 | ・銘柄ごとに手数料が異なる ・メイカーにはマイナス手数料を適用 | ・銘柄ごとに手数料が異なる ・ビットコインの場合、手数料額はメイカー/テイカーどちらも無料 | ・直近30日の取引量によって変動 ・手数料額はメイカー/テイカーどちらも同じ |
取引手数料が割安な仮想通貨取引所3選
大手金融グループの安心感『SBI VCトレード』
「SBI VCトレード」は、インターネット金融最大手のSBIグループが運営する暗号資産(仮想通貨)取引所です。
2023年8月にSBI証券が国内株式売買手数料「ゼロ」を打ち出したように、SBIと言えば手数料の安さに圧倒的な強みを持っています。
スマートフォン用取引アプリ「VCTRADE mobile」は、初心者向けの取引アプリで分かりやすさを追求した操作画面となっています。
加えて、PC向けにはプロフェッショナル向けのPC取引ツール「VCTRADE web」が提供されており、高機能チャートを利用することが可能です。
取引初心者から上級者まで、幅広いユーザー層をカバーする取引ツールが提供されています。
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アルトコインが充実!『BITPOINT 』
「BITPOINT
2023年3月に、SBIクリプトアセットホールディングスの100%連結子会社となり、SBIグループの一員となりました。
BITPOINT
また、SBIグループ会社間のシナジー効果により、よりせまいスプレッドを提供することで手数料が比較的安い点があげられます。
2023年11月には、日本ではじめてTSUGT(ツバサガバナンストークン)の取り扱いを開始したのがこのBITPOINTです。
「TSUGT」は、人気マンガ「キャプテン翼」のIPを活用したNFT(ブロックチェーン)ゲーム「キャプテン翼 -RIVALS-」内で使用される暗号資産です。
ほかにも、PROJECT XENO内で使用される暗号資産ゼノ(GXE)の取り扱いもあり、NFT(ブロックチェーン)ゲームで使用されるトークンも取り扱っています。
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「bitbank(ビットバンク)」は、暗号資産(仮想通貨)の取引量国内No.1を誇る暗号資産(仮想通貨)取引所です。
取引量が多い=「売りたい時に売りやすく、買いたい時に買いやすい」という点がbitbankの大きなメリットです。
さらに、取り扱う暗号資産(仮想通貨)の種類も国内No.1! 人気のアルトコインを含む国内最大級の取扱い銘柄数を誇る取引所です。
セキュリティ面においても、第三者機関から高い評価を獲得しており、鉄壁のセキュリティを誇っている点も安心材料となります。
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まとめ
本記事では、仮想通貨取引の中でも「取引所」形式の取引だけに登場する「メイカー」と「テイカー」のそれぞれの役割について詳しく解説しました。
「メイカー」と「テイカー」の役割の違いを理解できれば、それに付随するそれぞれの手数料の考え方も納得できるものではなかったでしょうか?
「取引所」形式の取引は「販売所」形式の取引よりもコストをかけずに仮想通貨の取引を行うことが可能です。
その理由や背景をきちんと理解したうえで取引に参加することが、仮想通貨取引の利益最大化につながることでしょう。
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- 「取引所」形式のみ登場する「メイカー」と「テイカー」の意味を理解しよう
- 「メイカー手数料」と「テイカー手数料」の意味を理解しよう
- 仮想通貨(暗号資産)取引所ごとの「メイカー手数料」「テイカー手数料」のちがいをおさえよう。
本コンテンツは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」に掲載されている事業者が提供するサービスのみ紹介しています。当サイトで紹介するサービスの一部は提携先事業者から広告報酬を受けるケースがありますが、コンテンツ内容は中立的かつ客観的な立場から制作しており、提携先事業者は本コンテンツ内容等に一切関与していません。 |